キアニーナ(キアーナ)牛は、イタリアの牛の品種の一種で世界でも最も大きな牛とされています。真っ白な体の色が特徴的で、名前はトスカーナ州南東部からウンブリア州方面に広がるキアーナ渓谷(ヴァル・ディ・キアーナ)に由来しています。
古い歴史を持つ品種で、2000年以上前にはローマ人やエトゥルリア人に重用されていました。現在は食用の牛肉として、有名になりましたが当時から畑を耕す目的や、その真っ白い巨体の神聖なイメージから神を祀るための行事などに使われてきました。実際、シエナの町では現在もパリオ祭の行進の際の牛車として使われています。
人気の定番料理
キアニーナ牛のタルタル
フェンネルとタラゴン(ドラゴンチェッロ)とピンクサルトでマリネしたキアニーナ牛のカルパッチョ
Carpaccio di Chianina marinato con finocchetto dragoncello e pepe rosa
Trattoria Da Fiorella (Pienza)
個人的に合わせたいワインは、スパークリングワインで構成があるもの。
肉とはいえ、生でハーブのアクセントと旨みや塩加減、ハーブのアロマの構成があります。オイルもあるので、口を綺麗にするのであれば、辛口で、香りにも複雑実があるメトードクラッシコ(瓶内二次発酵式のものがよい)と思います。また、スターターのアンティパストということもあるので、人数がいればボトルで乾杯も含めスパークリングスタートというのがしっくりくるのではないでしょうか。
とはいえ、白や赤が合わないこともないですし、果実味、ほのかなタンニン、適度な酸を含む辛口で冷えたロゼワインなんかは絶妙に相性が良いと思います。白ならヴェルナッチャのベースなどである程度の構成、ミネラルがあり甘さが少ないタイプ。赤を頼む場合は、あまり飲み疲れない、アルコールは高くない、そしてあまり熟成していないフレッシュなほうが合わせやすいと思います。(鈴木暢彦)
キアニーナ牛のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ
Bistecca alla Fiorentina di Chianina
Le Potazzine (Montalcino)